小説「銀河警察シャロン」第3部

作:鳴海 潤   

(十四)

 東京湾に面したとある波止場。倉庫群が立ち並ぶ中、良太が歩いてくる。月明かりが波止場を明るくし、良太を照らしている。
 とある倉庫の前にやってくると良太は足を止めた。
「おい、どうだ?」
 良太が声をかけると倉庫の扉がゆっくりと開き、中から人影が現れる。
「素晴らしいな。先ほどからどんどん集まってくる」
 人影はポケネットを片手に良太に返答した。
「だろうな。今日全員に配ったんだ。順次転送されてくるはずだ」
「こんな面倒なことせずとも、パーティ会場でまとめて転送すればよかったのに」
「パーティ会場は危険だ。銀河警察が3人もいた。あの場で一人にでも気づかれたら、すべての計画が丸つぶれだ」
「ずいぶん用意周到だな。そんなんじゃ悪党はやれないぞ」
「うるさい、俺は目的があってお前と手を組んだまでだ。余計なことを言うと容赦しないぞ」
「そんなこと言っていいのか?約束が守られないと困るのは、そちらの方じゃないのか」
「ふん、嫌な奴だ」
「おっ、クルーカが転送されてきたぞ。異空間の中でいたずらしちゃおっかなー」
「お前は本当に変態だな、デスガンダー提督」
「変態で結構。シャロンとドロシーが転送されてきたら、わしも異空間行こうっと」
 呆れた顔でデスガンダーを見る良太。

 コスモレスターに破れ、一度は死んだ邪悪帝国の提督・デスガンダー。しかし良太はとある目的のためデスガンダーを復活させたのだった。
 デスガンダーは良太の目的との交換条件に、元3年B組メンバーの捕獲を要求したのだった。元3年B組メンバーはデスガンダーにとって仇敵。彼らを異空間に閉じ込めることで、行動がしやすくなると考えての策である。
 元3年B組メンバーに配られた安全ブザー(=ポケネット)は、一人ひとりを異空間へ転送する装置であった。良太の周到な作戦により、今も順次転送されている。
「おっ、こいつも待っていたぞ」
 そして、デスガンダーの持つポケネットに、シャロンが転送完了したとのメッセージが入ったのだった。


(十五)

 もうだめかもしれない_。

 ああ、またあの夢だ、とシャロンは思った。水面が大きく揺れる。幼いシャロンに、二本の腕が向かってくる。その右腕には鮫の痣(あざ)がある。
 川辺に助け上げられたシャロン。お礼を言わなくちゃ。心ではそう思うのだが、呼吸が乱れてそれどころではない。かろうじて自分を助けてくれた人の方を見る。
 彼はじっとこっちを見ている。助けられたときから華奢な体だなと思っていたが、それもそのはず、シャロンより少しだけ年上の少年だった。優しく微笑んでくれるわけでもなく、心配そうな表情を見せるわけでもなく、どちらかというと睨むようにこちらをじっと見据える目。切れ長の眉に、鋭く、でもどこか寂し気に見える眼光が、シャロンにとっては、逆に印象深く残っている。
 シャロンの呼吸が整ったころ、少年は走ってどこかへ行ってしまった。シャロンはただただ彼の背中を見つめているしかできなかった。


(十六)

「夏澄、大丈夫?夏澄!」

 誰かに揺すられながら、目を覚ますシャロン。
 眼前にはお咲が居た。
「お咲!探したんだよ。ところで何で料理学校に通ってるの?」
「それ今聞く!?」

 お咲がかなりびっくりしている。あ、これ夢じゃないんだ。シャロンは体を起こして、周りを確認する。
 お咲が居る。そして、周りにたくさんの元3年B組のメンバーが倒れている。彼らを縫うように動き回っているのは、キーくんだ。キーくんも一人ひとりを起こして回っているようだ。行方不明だった二人がいること、そして、元3年B組のメンバーも揃っていることから、最悪の事態が起こっていることが考えられる。
 更にシャロンはこの場所の異常さに気づく。景色が無いのだ。空も地表も一切ない。見渡す限り灰色にまどろんで、空間音も一切感じない。
 不気味な空間にみんなで閉じ込められていることは確かだ。
 この状況下でまず自分に出来ることは何か、それはみんなの安否確認だ。
 シャロンは起き上がろうとする。するとどうだろう、起き上がる途中で足に力が入らなくなって、転んでしまうではないか。
「夏澄、どうしたの?」

 お咲が聞いてくれるが、シャロンは自分でも何が起きているか分からない。
「体に力が入らなくて…」

 ふとシャロンが見ると、遠くの方にもう一人フラフラしている人影が見える。由美だ。
「ゆんちゃん、大丈夫?」
 シャロンが呼びかける。
「駄目、力が入らない」

 フラフラしているシャロンのことを健二とトニーが支えてくれた。
「ありがとう、健二、トニー」
「良いってことよ」
「でも何で夏澄と由美だけがフラフラしてるんだ?」
 健二の言うとおり、シャロンと由美以外は、目を覚ましてもピンピンしている。ということは、考えられるのはただ一つ。
「ねえ、健二、トニー。私をゆんちゃんのところに連れてってくれない?」
「分かった」

 二人がシャロンを支えながら、由美のところへ連れて行ってくれる。途中、琴音がすごく鋭い目でこちらを見ているような気がしたが、気にしない、気にしない。
 由美に対しても、平塚先生が肩を貸していた。
「私たち、罠にはまったみたいね」
「うん、きっとあの安全ブザーだね」
「それからシャロ…いや夏澄、二人ともエネルギーを吸われているんじゃないか?」
 平塚先生の推測は恐らく合っている。
「ん?エネルギーを吸われているのか?」
 健二が会話に入って来る。まずい、健二は私が銀河警察だということを知らない。
「な、何でだろうね。ゆんちゃんはともかくとして、私までエネルギー吸われるなんて」
 必死に取り繕ってみるが、ここは話題を変えたいところだ。ふとシャロンは由美の右手に目が行く。
「ねえ、ゆんちゃん。右手のそれって…」
「え?」
 由美の右手には携帯電話が握りしめられていた。
「あ、これ。寝るときに携帯ゲームやってたから、持ったまま寝ちゃって、一緒にここに飛ばされてきたんだ」
 由美は早速、画面を操作する。
「駄目だ。電波ないよ」
「そうだよね。それぐらい想定して、携帯電話の電波遮断ぐらいしてくるか」
 何とかしてここから脱出しないと、シャロン達は黙り込んでしまった。

「ようこそ、皆さん」
 聞きなれた声、良太だ。遠くから歩いている姿が見える。
「さながら同窓会の二次会といったところだな」
 余裕の表情の良太が、皮肉を言いながら近づいてくる。
「あいつが黒幕か?」
 健二の質問に反射的に首を縦に振ってしまうシャロン。
「なら、ぶん殴ってやる!」

 健二が良太に飛びかかっていった。そして良太を殴る。が、健二の拳は良太に当たることなく、良太を通り過ぎて行った。
「ホログラムだ。諦めたまえ」
 良太が健二に手をかざすと、健二がその場に倒れてしまう。
「うっ、くそ」
 健二もエネルギーを吸われたようだ。立ち上がることができなくなってしまった。
「彼のようになりたくなければ、言うことを聞くんだな」

 みんなが恐怖に怯えている。シャロンとしてもなんとかしたいが、動くことができない。
「お前らの手で七夕夏澄、有馬由美を殺せ」
「そんなことできるか!」
「そうだ!二人は大事な3年B組の仲間。仲間が仲間に手をかけるなんてことはありえない」
 トニーと平塚先生が反論してくれる。自然と由美とシャロンの周りを取り囲んで、守ってくれるお咲、琴音、キーくんたちみんな。シャロンは胸が熱くなる。
「そうか、残念だな。じゃあお望み通りエネルギーをいただくとする」
 良太が手をかざすと、全員がばたりと倒れた。
「みんな!」
 誰も動かなくなってしまった。シャロンは恐怖する。
「安心しろ、気絶しているだけだ。まあ、どちらにせよこのままこの空間に居たら、全員死ぬがな」

 許さない、みんなをこんな目に遭わせて、絶対に許さない。
 シャロンの中で怒りの炎がメラメラと湧き上がる。力は入らなくとも、拳を握りしめていた。いけないと、分かっているのに、憎む気持ちが大きくなっていく。
 しかし、その握った拳を優しく包む手があった。由美である。由美はシャロンを見て、優しく首を横に振った。
 そうか、ゆんちゃんはたくさんたくさん辛い目にあってきた。それでも彼女がここまで正義を貫いてこられたのは、こういう時に怒りや憎しみに身を任せなかったからだ。
「ありがとう、ゆんちゃん」
 シャロンは礼を言い、静かに良太に問いかけた。
「あなたの目的は何?」
 良太は一瞬遠い目をして答える。
「それを言うつもりはない。しかし、お前たちはどうせこのまま死んでいく身。冥土の土産に雇い主の目的は教えてやろう。それは3年B組への復讐だ」
「さては邪悪帝国ね!」
「ほう、なかなかに鋭いな。やはりお前たちは有能だ。どうだ、俺と手を組まないか」
「あなたみたいな悪党と手を組むものですか」
 由美が言い放つ。
「そうか。お前たちから集めたエネルギーはデスガンダーのものとなり、地球制服、ひいては世界征服を行うだろうな」
「あなたはそれでいいの?仮にも銀河警察でしょ?」
「構わない。俺には目的があるからな。さて、そのうちドロシーも転送されてくるだろう。みんなで仲良く、おとなしくしているんだな」

 ホログラムが消え、良太の声が聞こえなくなった。
 シャロンは考えた。迂闊(うかつ)にも私が良太を信用したばかりに。しかし、過去を悔いていてもしょうがない。今できることは無いか、考えなければ。
 シャロンはもう一度、由美の携帯電話を見る。電波遮断されているので、通信はできないか。などと考えていると、携帯電話のストラップに目が行く。
 それはシャロンが南国土産として買ってきた気味の悪い人形ではないか。そしてシャロンは気づいた。その人形の目が、ピカピカと点滅していることに。


(十七)

 東京湾に面した波止場に、周りを警戒しながら歩く人影が一人、ドロシーである。ドロシーはレーダーの受信機を手にしていた。こんなこともあろうかと、こっそり由美の携帯電話のストラップに通信機を仕込んでおいたのだ。
 ドロシーは初めから良太のことを信用していなかった。他のメンバーはどう思っていたか知らないが、銀河警察としての勘が、彼のことを信用するなと警告していた。なので、安全ブザーが何かしらの罠なのではないかと、携帯していなかったのだ。
 ドロシーは、倉庫の前で立ち止まり、扉に自らの姿を隠しながら、倉庫の中を覗き込む。
中には良太と邪悪帝国のデスガンダー提督の二人がいる。
 デスガンダーは手にゲーム機のようなものを持っている。元3年B組メンバーが失踪した時にまさかとは思っていたのだが、こうして事態が悪化する前に手を打つべきだったとドロシーは唇を噛む。しかし、人間をゲーム機に閉じ込めるという作戦は、デスガンダーが以前に行っている作戦だ。その時、閉じ込められた人々(ドロシー本人なのだが)を救ったのは、物理攻撃_つまり、ゲーム機の破壊であった。
 ドロシーは気づかれないように、レーザーガンを構える。狙いはもちろんデスガンダーの持つゲーム機だ。ドロシーは引き金をひく。レーザーは見事ゲーム機に命中、したのだが弾(はじ)かれてしまった。
「対ビームコーティングか」
 ドロシーの想定外だった。
「誰だ!」
 デスガンダーが慌てる。良太はビームの軌道を見ていたのか、こちらに向かってくる。
「さては、ドロシーだな」
 しょうがない、ここは正面からぶつかるしかない。
「鮫島良太。あんたがすべて計画したのね」
 ドロシーが倉庫内に姿を現す。
「良太、いいえ、銀河警察ハカート、あんたのこと調べさせてもらったわ」
「余計なことを」
 ドロシーと良太は歩みを止めない。距離が近づく二人。
「率直に言うわ。あなたは貧民街の出身ね。出身のハルバート星は、貧富の差が激しいので有名な星だものね」
「それがどうした」
 いきなり殴りかかる良太。それを避けるドロシー。
「そんな中、自分を女手ひとつで育ててくれた母親がいる」
 無言で足払いを仕掛ける良太。間一髪ジャンプするドロシー。
「しかし、その母親は今、不治の病で残り僅かな命。そうなのね?」
「俺を憐れんでいるのか?」
 良太の動きは速い。話しながらもドロシーの背面を取り、羽交い絞めにする良太。
「私は悪党に情けを掛けるタイプじゃないわ。銀河警察の資料の中に、ハカートが自分の母親の治療を申請した記録が残っていたわ」
 腕を払い上げ、良太と距離を取るドロシー。
「そうだ。今の宇宙の医学では治せないと、却下されたがな」
「そして、悪魔に魂を売ることにしたのね」
「この世に天使も悪魔もいない。あるのは正義と悪だけだ」
 バトルアーマースーツを召喚する良太。銀河警察ハカートの姿になる。
「まるで自分が正義みたいな言い草ね」
 ドロシーもバトルアーマースーツを呼び出す。
「銀河警察ドロシー」

 久々にコンバットスーツを着た。邪悪帝国が滅んでから、地球は平和だったので、特にコンバート・インする必要はなかったからだ。
 ドロシーはレーザーガンを手にしようとした。すると、後ろに気配を感じた。
「しまった」
 もう一人動きの素早いのが居た。
「えへへ。俺を忘れちゃ困るぜ」
 デスガンダーが後ろからドロシーを押さえつける。するとハカートがレーザーガンでドロシーを撃つ。
「きゃあっ」
 吹き飛ばされるドロシー。
 まずい。ハカートと手合わせして、なかなかの実力者であることは分かっている。二対一では分が悪い。
 しかし、ドロシーが策を講じる間もないほどのスピードで、ハカートとデスガンダーが攻撃を仕掛けてくる。シャロン達のエネルギーを吸い取ったデスガンダーの破壊力も凄まじい。防戦一方になるドロシーは、再び弾き飛ばされた。
「残念だったな、俺たちが強すぎたかな」
「さあ、止めだ」
 ハカートのレーザーガンがドロシーをとらえる。ドロシーが思わず顔を背けたその時だった。
「女の子をいじめるなんて、誉められたもんじゃないな」
 ドロシーとハカートの間に入り、一蹴りでハカートを後退させた男。
「ゼクスター!」

 ドロシーは叫んでいた。白銀のスーツに身を包んだゼクスターの登場である。
「ゼクスターが何でここに?」
「かなり強い波長のSOS信号がここから出ていたからね。デスガンダーの持っているゲーム機からだな、きっと」
「あれ、私が仕込んだ信号なんだけど…」
「ドロシーなの?あんな強い信号出したら、みんな集まって来ちゃうよ」
「どうせ私は機械音痴ですよ」
「相変わらずやることが豪快だな」
 ドロシーに手を貸し、起こしてあげるゼクスター。
「気を付けて、ゼクスター。あのハカートって奴も、なかなかの実力者だから」
「そうか、じゃあそっちは君に任すよ」
「え?ちょっと、ゼクスター」
 ドロシーの返答を聞くまでもなく、ゼクスターはデスガンダーに飛びかかっていく。
「まあ、デスガンダーも強いけどさ」
 マスクの下で口を尖らせながら、ドロシーはハカートに向かっていった。


(十八)

 異空間で二人、シャロンと由美が話している。
「ごめんね、ゆんちゃん。私が良太さんのこと、もっと警戒していれば、こんなことにはならなかった」
「そうね。シャロンは彼のこと好きだったの?」
「え…?いやいや、そんなことない!ない!ない!」
 シャロンの中で思っていた由美の返答と違ったので、シャロンは焦った。それも図星を突いてくるなんて。
「ああ、やっぱり好きなんだ」
「誰があんな悪い人間」
「悪い人じゃなきゃ、付き合ってたんだ」
「ちょっとやめてよ」

 心臓がバクバクしている。ゆんちゃんは恐ろしいと、シャロンは思った。彼女ももう大学2年生だ。きっと大人になって、色々経験して、こんなこと聞くようになったのだ。シャロンは無理矢理納得した。
「ごめんね、シャロン。でもね、私は根っこから悪い人はいないと信じているよ。どんな悪人も心根は優しいと信じてる」
「ゆんちゃん…」
 そうかもしれない。良太は、今は悪事に手を染めているが、昔は、昔は…。
「ありがとうね、ゆんちゃん」
 シャロンは由美に目を向ける。由美は倒れていた。
「ゆんちゃん!ゆんちゃん!」

 声をかけても反応がない。脈と呼吸をチェックしたが、今は大丈夫のようだ。しかし、今後どうなるか分からない。他のみんなも同じような状況下にある。シャロン自身も遅れてこの空間に飛ばされてきたため、今はまだ意識が保っていられるが、このままエネルギーを吸われ続けたら、どうなることか。
 シャロンは無音になった空間で、己から湧き上がって来る恐怖と戦っていた。


(十九)

 ゼクスターの加勢で、形勢は逆転した。
 ドロシーとハカートは互角の戦いをしていたが、ゼクスターとデスガンダーは、ゼクスターが優勢に戦いを進めていた。
「ちぇっ、女子(おなご)とだったら、もっと本気が出るのに!」
「何を言ってるんだ。パワーアップしたんじゃなかったのか」
 ゼクスターの周りを分身して動き回るデスガンダーだったが、その一体をゼクスターが蹴り上げると、デスガンダーの分身が解ける。
「こっちは地球任務を離れて、戦いの日々だったんだ。その程度のまやかし、通用しないぞ」
「くそ、こうなったら…」
 デスガンダーが土下座をする。拍子抜けするゼクスター。と、その隙に、ゲーム機を操作するデスガンダー。
 ゲーム機から光が出ると、ドロシーと戦闘中のハカートのところにやってくる。光に包まれるハカート。
「何だ?」

 一瞬のうちにハカートはゲーム機の中に転送されてしまった。
「バカめ。安全ブザーを手離せばよかったものを」

 デスガンダーはゲーム機を自らの胸に埋め込む。
「あんた、ハカートは仲間じゃなかったの?」
「あんな奴は駒に過ぎない。よし、力がみなぎってきたぞ!」
 見るからにデスガンダーがパワーアップしていくのが分かる。筋肉が盛り上がり、体も少し大きくなったようだ。
「よし、行くぞ!ゼクスター、ドロシー」
 再び分身して襲い掛かって来るデスガンダー。しかしそのスピードは以前のそれを遥かに凌(しの)いでおり、ゼクスターでも判別できないほどだ。
「まずいぞ、ドロシー」
「ええ、一か八か銀河警察本隊に連絡を取ってみよう」
「何をする気だい?」
「連絡が取れてからのお楽しみ」

第3部 終   

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